設立趣旨

 米原市清滝の郷は、北には伊吹山、南には霊仙岳が一望でき、郷の大地には心地よい風が流れる郷になっています。郷の中心部には国指定史跡京極家墓所や銘木道誉桜のある霊通山 清瀧寺 徳源院があります。春には桜並木、秋には紅葉が楽しめる地として観光客や背後に位置する清滝山へのハイキング客が来訪しています。
 また、地域では300年の歴史があると言われているお盆の松明行事や祭礼行事をはじめとして、古くからの住人の営みが綿々と続いてきました。
 一方、JR東海道線の柏原駅・近江長岡間のビューポイントに着目した鉄道カメラマンの来訪も多く、新たな地域資源の萌芽となっています。

 ところが近年の少子・高齢化、グローバル化は清滝の里にも押し寄せて来ており、伝承文化の継承や地域環境の保全などが難しくなっています。
この流れに歯止めをかける為に、時代の変化に対応し、更なる地域発展を促す、清滝の郷の豊かさを発信していくことが必要となってきました。

 このような中で、20年後においても清滝の郷のシンボルとなるように、平成23年から有志が集まり、桜並木の延長となる清滝山(標高438.9m)の山頂へ桜の植樹を行ったことを始まりとして、山頂から尾根への植樹を続けています。また、近年は地域の子ども会にも呼びかけ、次世代を担う子供たちにも植樹活動に参加いただいています。

 今後は、行政や各種団体とも連携を深め、桜の植樹活動にとどまらず、町づくり、環境、観光、地産地消など他地域への広がりを考えていきたいと思っています。

NPO法人 清滝桜ものがたり
理事長 吉田 裕明